総領事館便り 2014年6月号
ラマダン期間中の注意喚起
2014年6月2日
- 6月末頃よりイスラム暦のラマダン(断食月)が始まる予定です(正式には宗教省が通知)。例年どおり,イスラム教徒にとり神聖な断食期間中は,宗教心が高まりますので,普段以上にイスラム教徒の習慣に配慮し,周りの人の感情を害さないよう自らの行動には十分注意してください。
- スラバヤ市では,ラマダン及びレバラン(断食明け大祭)期間はディスコ,クラブ,成人用カラオケ,ファミリーカラオケ,スパ,スポーツ以外に利用されるビリヤード及びライブ・パブ等の夜間営業が全面的に禁止され,映画館も17時30分から20時までは一時的に閉鎖される等,普段にも増してイスラム教徒への配慮が望まれる期間となります。こうした娯楽施設等に出入りする際は,十分な注意が必要です。また,多数の人々がマーケット等への買い出しや帰省などで外出するため,街中が混雑することが予想されます。
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レバラン休日は,7月28日(月)及び29日(火)の予定ですが,前後1週間程度休暇を取る人も多く大型連休となります。このため,特にレバラン前後は,多数の人々が移動するため,鉄道,航空便等公共輸送機関の混雑が見込まれますので,予約はもちろん,当日も全て早め早めに行動されることをお勧めいたします。
また,インドネシア国外に旅行を予定されている方は旅券の有効期間満了日まで6か月以上あるか,再入国許可の有効期限は切れていないかを確認の上,申請が必要な場合には通常より早めに手続きされることをお勧めいたします。 - レバランには新しい服の購入,帰省等で出費がかさむことから,断食月には強盗・窃盗などの犯罪が増加する傾向にありますので,身の安全にはくれぐれもご注意ください。
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つきましては,在留邦人の皆様におかれましては,上記の内容に十分留意されるとともに,以下の諸点に今一度十分な注意を払ってください。
(1)例年,断食月前から,現金や現金化しやすい物を狙った犯罪(強盗や窃盗)が増加する傾向にあります。特に室内に侵入し行われる侵入強盗や侵入窃盗は高い発生率のまま推移していますので注意が必要です。また,以下の手口も邦人の方々が被害に遭いやすい手口ですので注意して下さい。ア 車上ねらい
駐車中の車の中から,金品を窃取する犯罪です。車を駐車する際は,車内に現金や貴重品を置かないで下さい。車は人目につかない場所には駐車しないようにし,必ずドアロックして下さい。運転手には,常に車に注意を払うように指導しておくことが必要です。イ ひったくり,すり,置き引き
財布を狙うだけでなく,現金化しやすい物の一つである携帯電話やノートパソコンを狙った犯罪も増えています。バック等を持つ場合は「バックを開けたままにしない」,「建物側・壁側に持つ」,「体の前面にしっかり持つ」,「たすき掛けにする」など,常に注意してください。また,換金しやすい高価な腕時計やアクセサリーなどは目立つため,避けるべきです。ウ パンク盗(2)旅行等で長期不在となる場合,以下の諸点に留意してください。
走行中の車を故意にパンクさせ,修理している隙をついて車内の金品を奪い取る犯罪です。車がパンクしても直ぐに止まらず,警察署や警備員のいる公的機関など安全な場所まで移動するようにして下さい。修理は運転手に任せ,貴重品から目を離さず,ドアロックをして車外へ出ないようにして下さい。ア アパートスタッフやメイドなど住居関係者に対して,いかなる理由があっても,第三者を勝手に部屋に立ち入らせないよう指導(依頼)しておくこと。イ 現金や貴重品は部屋に置かないこと。ウ 玄関,窓ガラス,各部屋の施錠を確実に行うこと。
大統領選挙に関する注意喚起
2014年6月4日
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当国では本年7月9日(水)に大統領選挙が実施され、同日は国の休日となる予定です。
同大統領選挙に向け、インドネシア全州では6月4日(水)より7月5日(土)まで公式キャンペーンが行われる予定で、7月21日(月)または22日(火)まで公式の結果公表前後にかけて両候補者陣営の間で混乱が発生する可能性がありますので、通常の一般犯罪に対する警戒に加え、集会、デモ・暴動等不測の事態に対する警戒が必要です。※大統領選挙キャンペーンの日程等は、
在インドネシア日本国大使館HP(http://www.id.emb-japan.go.jp/indsenkyo.html)又は
インドネシア総選挙委員会HP(http://www.kpu.go.id/)を参照してください。 -
つきましては、在留邦人の皆様、この期間に出張等で当地に渡航・滞在を予定される皆様は、以下の諸点に留意しつつ、不測の事態に巻き込まれないよう安全対策を講じるとともに、在スラバヤ総領事館他インドネシア国内の我が国の在外公館と連絡を密にし、最新治安情報の入手に努めてください。
(1)各政党の集会や行進が行われている場所及び関連施設には近づかないでください。
(2)自分が外国人であることを自覚し、投・開票所に不用意に立ち入らないよう注意してください。
(3)特定の候補者の非難や支持など不用意な言動・議論は慎むようにしてください。
(4)キャンペーン期間中は、いつにも増して交通渋滞が発生する可能性があります。
(5)投票日は国の休日となる予定ですので、選挙権を有する個人使用人等に対しても配慮が必要となります。
(6)不測の事態に巻き込まれないよう、現地報道等で最新の治安情報等の入手に努め、自らの安全確保に努めてください。
第12回漢字カップの開催
5月10日(土)、第35回東ジャワ地区日本語弁論大会が在スラバヤ日本国総領事館、国際交流基金ジャカルタ日本文化センター、及び元日本留学生協会(プルサダ)東ジャワ支部の共催、東ジャワジャパンクラブの後援によりスラバヤ市内のアイルランガ大学にて開催され「失敗は成功の元?」と題して失敗した後の態度が成功するかどうかの鍵になると説いたブラウィジャヤ大学のクラリッサ・アイリーンさんが優勝しました。
同大会には東ジャワ州の大学生等14名が参加し、自らの経験を通して学んだことや、自分の夢、社会問題等につき、会場を埋めた観客に日本語で語りかけました。本大会の開催にあたり、東ジャワジャパンクラブ及びスラバヤ日本人学校の皆様にご協力を頂きました。この場を借りて厚く御礼を申し上げます。

出場者及び関係者による記念撮影
草の根レベルでの地域開発支援
-「東ジャワ州ンガンジュック県赤十字輸血用血液ユニットにおける冷蔵遠心分離機及び血液保冷庫整備計画」供与式典の実施
5月21日、東ジャワ州ンガンジュック県において日本政府が草の根・人間の安全保障無償資金協力の枠組みで支援した冷蔵遠心分離機及び血液保冷庫の供与式典が実施されました。
本案件はスラバヤ・ロータリー財団を通じて輸血のための医療機材の不足する同県赤十字輸血用血液ユニットに血液成分を分離する医療機材である冷蔵遠心分離機と血液を保管するための血液保冷庫を供与することで、同地域の輸血需要に応え、地域の医療環境を向上することを目的とするものです。同式典には野村昇在スラバヤ日本国総領事、アブドゥル・ンガンジュック県副知事らが出席しました。
<参考>東ジャワ州ンガンジュック県赤十字輸血用血液ユニットにおける冷蔵遠心分離機及び血液保冷庫整備計画
被供与団体:スラバヤ・ロータリー財団
供与限度額:35,613米ドル
供与限度額:35,613米ドル

機材のシンボルを副県知事に渡す野村総領事

供与された機材
(手前が冷蔵遠心分離機、奥が血液保冷庫)