在マカッサル領事事務所 海外安全対策情報
令和6年1月17日
2023年度第3四半期
1 一般治安情勢
(1)ひったくり、窃盗、置き引き、車上荒らし等の犯罪は日常生活において発生する可能性が高い。夜間の外出は極力控え、外出する場合は歩かずに車(自家用車、タクシー)を利用する。また昼間においても道を歩く際には、バイクによるひったくりが発生する可能性があるため周囲に注意を払い、道路側にカバンを持たない等の対策を行う。
(2)麻薬の売買が横行しており、薬物関連事件が多数発生している。インドネシアにおいては、麻薬関係法規の違反者は厳しく処罰され、場合によっては死刑あるいは禁固等の重刑が科されることもあるので、違法な薬物には絶対に手を出さない、また、事件に巻き込まれることのないように、繁華街の路地裏など麻薬取引が行われる可能性が高い場所には近づかないことが重要である。
(3)非正規の自家製アルコール飲料(いわゆる「密造酒」「闇酒」)を摂取したことが原因とみられる在留邦人の死亡、中毒症状の発症等の事案が発生。同様のアルコール飲料は当国のほかの地域でも流通している可能性があり、もし疑わしき飲料が手元にある場合には絶対に飲用しない。いかなる場合でも、「密造酒」や「闇酒」と呼ばれる非正規のアルコール飲料の購入及び摂取は差し控えるべきである。
(4)このほか、各主要都市において、住民によるデモが発生することが度々ある。デモが行われる道路では交通規制が行われ、混乱や渋滞が生じる可能性があります。ご自身の安全のため、不測の事態に巻き込まれないよう、該当地域の通過を避けるとともに、外出の際には周囲の状況に十分注意をする。また、デモに遭遇した際には、速やかにその場を離れるようにするべきである。
(5)2023年第3四半期に邦人被害に関する情報はうけておりませんが、管轄地域内において発生した注意すべき主な事件は以下のとおり。
ア 11月25日(土)、北スラウェシ州ビトゥン市内にて北スラウェシ州ビトゥン市内にて親イスラエル派団体と親パレスチナ派団体が衝突、救助のために駆けつけた救急車を破壊するなどし、双方に死傷者が発生した。その後、市長、各宗教指導者立ち会いの下、話合いの末和平合意書に署名をさせた。
イ 12月28日(木)、パプア州ジャヤプラ市内にて元パプア州知事の遺体を収納した棺がジャヤプラ空港に到着し、葬儀場に向かうパレードの実施途中騒擾事件が発生した。この騒擾事件で16人の死傷者、25棟以上の店舗を含む建物が焼失した。また、同月31日深夜にも公共事業省の建物が焼失するなどの被害も発生している。
2 テロ情勢
当国において近年テロの標的となることが比較的多い場所(警察関係施設、宗教関連施設等)をやむなく訪れる際は滞在時間を最小限にとどめ、常に周囲の状況に注意を払い、不審な状況を察知したら速やかにその場を離れるなど身の安全を確保することが重要である。
また、ショッピングモールやホテル等の不特定多数の人が集まる場所(ソフトターゲット)がテロの標的となる可能性もあることを念頭に置くことも必要である。
中部パプア州、山岳パプア州は外務省海外安全ホームページにおいて、危険度レベル2「不要不急の渡航は止めてください。」の危険情報が発出されている地域であり、やむを得ず渡航・滞在する場合は、取得した滞在許可等に基づき、常に最新の情報収集に努め、現地事情に詳しい者を同行させるなど、特別な注意を払うとともに十分な安全対策を行う必要がある。なお、各地における最近の動向は以下のとおり。
(1)中部パプア州、山岳パプア州
同地域では引き続きインドネシアからの分離独立を標榜する武装集団と治安部隊との銃撃戦を含む衝突が度々発生しており、双方に死傷者が発生する事件が度々発生している。
民間人に対しての被害も多く、最近では民間航空会社のパイロットを人質として取る事件も発生している。
3 災害
2023年第3四半期においては、特に大きな被害は報じられていないものの 当事務所管轄地域各地でマグニチュード5を超える複数の地震が観測されており、引き続き津波を含む地震の発生に注意を要する。
(2)水害
国家防災庁は、雨期に伴う急激な大雨による洪水等の被害に注意を呼び掛けている。