安全の手引き
令和6年2月2日
安全の手引き(令和6年2月版)
I.序言
インドネシアでは、過去に政治的な混乱が発生して、在留邦人の多くが緊急に国外脱出する事態となったことがあります。1997年に発生したアジア通貨危機の影響を受けて大規模な経済混乱に陥り、翌98年には複数の都市で生活必需品の値上がりに不満を持った群衆による暴動(5月暴動)が発生、長期政権を続けるスハルト政権が崩壊するに至りました。この混乱の中、日本国外務省は、「家族等退避勧告」を発出し、インドネシア国内の約9,000人の在留邦人が帰国乃至近隣諸国に出国しました。東ジャワ州においては、スラバヤからバスをチャーターして約270人の在留邦人が陸路バリ島へ脱出しました。多くの在留邦人が、不安、恐怖、苛立ちの中で何日間かを過ごしたこの5月暴動は、緊急事態への備えについて多くの教訓を残しました。 |
その後、インドネシアは民主化の道を辿っており、国内の情勢は以前より安定していると言えますが、その一方で民主化や自由化の「影の側面」、即ち、宗教や種族、政治的対立を原因とする争乱事件もインドネシア各地で起こっています。2024年は、新たな大統領が選出される選挙が予定されており、インドネシアにとって、政治的な岐路となる年となります。新たな大統領選出に伴い、政治的な機運が高まることが予想され、その中で、突発的な争乱事案の発生も危惧されます。 |
また、2002年から2009年の間にはバリ島やジャカルタで大規模な爆弾テロ事件が発生し、邦人もテロの犠牲となっています。それ以来、多数の民間人が死傷する大規模なテロ事件は発生していませんでしたが、2016年1月14日、ジャカルタの中心部で爆発及び銃撃事案が発生し、外国人を含む市民4人が死亡、20人以上が負傷しました。 近年、インドネシア国内のテロ組織は、警察や軍等の治安機関等に対する人的・物的被害を目的としたテロを敢行しており、その例として、2018年5月13日、スラバヤ市内の教会で連続自爆テロ、同日夜にはシドアルジョ県にて誤爆事件が発生したほか、2018年5月14日にはスラバヤ市警本部正門にて自爆テロが発生しました。その後も、2019年8月にスラバヤ市内の警察分署において警察官襲撃、2020年6月にも当館管轄内である南カリマンタン州南フルスンガイ警察署南ダハ警察分署にて警察官襲撃、さらには、2023年12月、西ジャワ州バンドン市アスタナ・アニャル警察分署にて警察官を標的とした自爆テロが発生しました。2023年中、インドネシア国家警察が検挙したテロ容疑者の中には、大統領選挙妨害を目的として、治安機関や刑務所を襲撃し治安情勢を混乱させるため、大量の銃器や爆発物を所持していた者も含まれており、未だ、テロの潜在的脅威は存在します。前述のバリ島やジャカルタで発生したテロ事件以降、日本人を含む外国人が被害者となる大規模なテロ事件は発生していませんが、テロ組織による標的には、日本を含む西側諸国権益や他宗教の施設、さらには、警備が比較的手薄な、いわゆる「ソフトターゲット」と呼ばれる不特定多数が集まるショッピングモールや公共交通機関等も含まれています。 日々の生活の安全を確保するためには、日々刻々と変わる国際情勢や政治・経済・治安情勢、衛生環境、更に対日感情を含む諸外国に対する当地住民の感情の変化等を的確に把握し、各人が「自分の身は自分で守る」との心構えで、常に警戒心を持ち、行動することが大切です。 今般、こうした事情に鑑み、インドネシアで生活する上で家族全員が念頭に置くべき防犯上の一般的な心得や、緊急時への心得と対処要領を記した「安全の手引き」を更新しましたので、よくお読み頂き日頃からの心構えの一助として頂ければ幸いです。 |
なお、何らかの犯罪・事件に巻き込まれてしまった場合には、以下の総領事館連絡先までご連絡下さい。 ・開館時間中(平日8時~16時45分) 031-503-0008 ・閉館時間中(夜間・休日) 0800-1401934 ・当館メールアドレス ryoji@sb.mofa.go.jp |
II.防犯及び安全対策の手引き
目 次 1.防犯の心構え 2.最近の当地の犯罪発生状況 3.防犯のための具体的注意事項 ○住居 ○外出時 ○生活上 4.交通事情と事故対策 5.テロ・誘拐対策 ○暴動、テロ事件に巻き込まれないための対策 ○銃乱射、爆弾テロ事件に対する一般的心構え ○誘拐被害に遭わないための対策 ○誘拐防止の手引き 6.緊急電話連絡先 |
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1.防犯の心構え インドネシアでは、近年の経済発展やコロナ禍以降の経済格差により、依然として、貧困層の人口も多く、経済的貧困や失業問題も深刻であり、空港、レストラン、ホテル等において、旅行者を狙ったスリや置引き等の窃盗事件が発生しており、邦人もこれらの被害に遭っています。また、路上においてもひったくり、押し込み強盗、走行中の車両やオートバイを狙った強盗等も多く発生しており、これら犯人の多くは刃物等の凶器を所持しています。また、労働者による大規模デモが頻発しているほか、パレスチナ情勢等の世界情勢の不安定化による日本等の西側諸国を標的としたテロ事件の発生も懸念されています。常に自分の身の回りに注意を払うことは、海外生活の基本と言えますが、インドネシアでは特に次のような点を心に留め置くことが必要です。 |
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○自分と家族の安全は、自らが守るとの心構えを持つこと インドネシア国内外の政治・経済・治安状況及び対日感情等について、様々な媒体から常に最新情報を得るように心掛けてください。インドネシア国内の対日感情や情勢を知ることは、自らの身を守ることに役立ちます。 ○常に危機意識、緊張感を持って行動すること 依然として、日本人は経済的に裕福であると見られがちであり、さらに、富裕層である中華系インドネシア人と認識される事が多いため、窃盗や強盗等の一般犯罪の他、テロ、誘拐等の標的にされる可能性があることを十分に認識しておき、日頃からの行動に気をつけてください。 ○自分が外国人であることを自覚すること 価値観の違いを認識し、インドネシア固有の文化、伝統や風俗、風習また宗教等を十分に尊重するように心掛けてください。また、平素より、隣人、会社の従業員、使用人等インドネシア人との間に良好な関係を保つように心掛けてください。 |
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2.最近の当地の犯罪発生状況 (1)2023年末、東ジャワ州警察による発表では、2022年と比較し犯罪発生件数が26,144件から15,188件に減少しましたが、減少した罪種は、主にバイク盗であり、これは、高止まりしていた同種犯罪に対する警察の徹底した取り締まりの結果です。他方、強盗、窃盗(すり、ひったくりを含む)、空き巣、乗物盗(自動車盗及びバイク盗)、賭博、殺人及び人身売買といった犯罪は継続的に発生しており、治安が改善したとは言えず、むしろ、犯罪が凶悪化しているとの見方もあります。また、2023年中、インドネシア全国において発生したサイバー犯罪は約12万件と多発しており、特にクレジット・カードのスキミング被害による不正利用事案は約1万3千件発生しています。近年、インドネシアでは、あらゆる分野においてデジタル化が急速に進んでいますが、それに伴う各種セキュリティ対策が十分でない状況です。さらに、SNSを利用した詐欺も多発しており、身に覚えの無いメッセージに記載されたURL若しくは添付されたファイルの開封により、個人情報やクレジット・カード情報の窃取が発生しています。このように、インドネシアでは犯罪の「デジタル化」が進んでいるため、これらの対策が必要となってきます。 |
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(2)また、テロに関しては、2018年5月に、スラバヤ市において教会を標的とした連続自爆テロや警察本部を狙った自爆テロ、2019年8月に、南カリマンタン州南フルスンガイ警察署南ダハ警察分署にて警察官襲撃が発生した以降、当館管轄地内におけるテロ事件は発生していませんが、前述のとおり、2022年12月に西ジャワ州バンドン市における警察署での自爆テロ事件が発生する等、インドネシアでのテロの脅威度は下がっているとは言えない状況です。2023年中、インドネシア国家警察は、全国でテロ容疑者123名を検挙していますが、前述のとおり、大統領選挙妨害を目的として大量の銃器や爆発物を所持していた者の検挙、さらには、当館管轄地である東ジャワ州で2023年中に検挙された17名のテロ容疑者の中には、同容疑者に銃器を売却していたとして検挙された者も含まれており、依然として、テロの潜在的脅威は存在しています。このような中で実施される大統領選挙、また、2023年10月に発生したパレスチナにおけるイスラエルと武装組織との戦闘に対するパレスチナ擁護を目的とした日本を含む欧米権益へのテロ等、様々な要因によるテロ事件の発生が懸念されます。 |
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(3)さらに、2023年は、例年以上に汚職摘発、土地・労働問題、賃金等にからむ労働者によるデモのほか、世界情勢に呼応した大衆団体による他国の在外公館に対するデモが多発し、なかには、デモ参加者による規制中の政府職員に対する暴行を発端とした、治安当局とデモ隊による小規模な衝突も発生しています。このようなデモの標的に邦人又は日系企業が巻き込まれる可能性もあるため、注意が必要です。 | ||||||||||||||||||
3.防犯のための具体的注意事項 ○住居の留意事項(選択及び警備方法等) (1)住居を選ぶ際の注意 (ァ) スラム街周辺など治安の悪い地区を避け、治安の良好な地区の住居を選ぶようにしてください。実際に住んでみないと判らない事情などもあるので、既に駐在している会社の同僚や前任者、SNS等でスラバヤ事情を発信している在留邦人からの情報等、自らの情報収集に努めてください。 (ィ)住居は、大きく2つに分けて、アパート(日本でいうマンション。タウンハウスも含む)と独立家屋(一戸建て)の2種類があります。アパートの場合は、管理会社による警備員を雇用、配置、エレベーターで居住階のみしか行けない等、警備がしっかりしている防犯意識の高いアパートを選ぶことが重要です。また、独立家屋の場合は、周囲全てが高いフェンスまたは壁で囲まれた、防犯対策を十分施した物件が望ましいとされています。 |
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(2)自宅における自主警備 (ァ) アパートの場合 可能な限り、高層階の部屋に居住し、在宅時、外出時問わず、玄関(使用人専用 の出入り口を含む)等外部から容易に侵入可能な出入口は施錠することを心掛けて ください。また、夜間や旅行等で長期外出する際は、常時点灯しておく等、外部から 不在と分からないようにすることも犯罪被害に遭わない工夫の一つとなります。 (ィ) 独立家屋の場合 独立家屋の場合は、警備員の雇用、防犯警報装置の設置、または番犬を飼うなどして防犯に万全を期してください。地区によっては、コミュニティで警備員を雇用し、夜間の警備を行っている場合もありますが、夜間は庭園灯、屋外灯を点灯して死角をなくし、犯罪者が侵入しにくいよう家屋の周囲に足場になりやすい物を置かないように心掛けてください。さらに、ドアや窓の作りを強固なものとし、全てのドアは、頑丈で施錠できるもの、施錠設備も頑丈なものとし、複数の鍵を設置するなどの工夫を心掛けてください。また、窓からの侵入を防ぐため、窓に鉄格子を設置することで侵入を防ぐことができます。但し、鉄格子が外されないよう、取付部のネジ等がハンダ、溶接等でネジ山が潰されているものにする等の工夫をしてください。 |
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○外出時の留意事項 (1)街中での一般的な心構えについて 普段の外出時には、高級時計をはじめ高価な装飾品などをあまり身につけずに目立たないようにして、大金を持ち歩かないことが重要です。昼夜を問わず、移動の際には可能な限り、自家用車かタクシーを利用し、一般道路を歩くのは極力避けてください。特に、夜間の一人歩きは最も危険です。繁華街、市場、デパート、空港等、多数の人が集まる場所や横断陸橋では、周囲に不審人物や不審車両等がないかどうか常に警戒心を持つよう心掛けてください。 |
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(2)公共交通機関利用時について 当地の公共交通機関にはタクシー、バス、配車アプリケーションによるタクシー「Gojek」、べモ(乗合小型自動車)、べチャ(三輪自転車タクシー)、バイクタクシー、鉄道等があります。 混雑するバスやベモの中では、スリなどに遭遇する危険もありますので、利用は避けることが望ましいですが、利用する場合には、以下のことに気をつけて利用してください。 ○ 自分の持ち物から目を離さず、財布などを安易にポケットに入れておくことは避ける。 ○ タクシーに乗るときは信用のおける会社(例えば、ブルーバードなど)を選び、流しのタクシーではなく、ホテルや店から呼んでもらうのが安全。 ○ 配車アプリケーションのタクシー利用による邦人の犯罪被害はあまり聞かないものの、油断をせず、乗車中には運転手の動向、行き先等の確認を怠らず、万が一、危険を感じた場合には、人通りの多い場所での下車等で対応する。 ○ また、タクシー乗車中、行き先が違っていたり、危険を感じた時は、警察署やホテル、ショッピングセンターなど人通りが多く安全な場所で下車してしまうことが望ましいが、暗がりに連れて行かれた場合等は抵抗せず、身体の安全を第一に考え、金品を渡してしまう方が安全な場合もある。。 |
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(3)自家用車での移動中について 当地では、運転手を雇用して、自家用車で移動することが基本的な移動手段となっています。自家用車による移動には、以下のことに注意してください。 ○ 車に乗ったら直ちにドアロックを施し、窓ガラスは閉める。 ○ 一時下車時には貴重品を車内に残したまま車を離れないようにする(給油中、修理中等、運転手が外に出る時は必ず内側からドアロックする)。 ○ 信号待ち等のため一時停車した際、突然ドアを開けて車内からバッグなどを持ち去る盗難事件も発生しているので、ドアロックは確実に施すとともに、不審者、不審車両が近づいてきたら、進路を変更してでも車を発進させて避難するよう運転手に伝える。 ○ バッグなどは助手席などに放置せず、足下など車外から容易に確認できない場所に置くとともに、車のガラスには車内の様子を見えにくくするためフィルムを貼付する等の工夫を施す。 |
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(4)買い物時について 当地での買い物先は、ショッピングモール、スーパー、コンビニ、パサール(市場)が主な場所となります。各場所における買い物時、以下のことに注意してください。 ○ 必要以上の現金は持たず、釣銭を十分用意しておく。 ○ 買い物に夢中になっている際、スリや置き引きの被害にあう可能性が高くなるため、貴重品は目立たないように身につけておく。 ○ デパートやスーパーでは定価販売が殆どであるが、パサール(市場)や露店等では値段の交渉が必要となる場合が多い。先方も生活のため真剣なので、無用なトラブルを避けるためにも、冷やかしでの値段交渉は絶対に避けるべき。 ○ ひったくり防止のため、買った物はできるだけ壁側に持って移動する。 ○ 当地での富裕層が利用する大型ショッピングモールにおいて、「スキマー」と呼ばれる機器を使用したクレジット・カード情報のスキミング被害が発生しています。この手口は、クレジット・カードに搭載された「RIFD(電波使用個体識別)」や「NFC(近距離無線通信)」を利用して、クレジット・カード情報を窃取するものです。ショッピングモール等において買い物する際には、不要なクレジット・カードを所持せず、カードを所持する際には、RIFD対策用の財布やパスケースにカードを入れておく等の対策を行う。 |
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(5)旅行時について 当地において、観光地等へ旅行する際には、以下のことに注意してください。 ○ ホテルを選ぶ際には、できるだけ安全性・信用性の高い、警備が行き届いたホテルを選ぶ。 ○ チェックイン、チェックアウトの際には手続きに気をとられがちになるが、足元や手元の荷物に注意を払い「置き引き」に注意する。特に、パスポート、クレジット・カードは、ホテル側に提示して返却されたら、洋服の内ポケットや鞄や財布にすぐに収納する。ハンドバッグやセカンドバッグはカウンターの上に置き、常に視界に入れておくようにし、スーツケースなども両足の間に挟む等、身体の一部に接触させておき、持ち去り防止の措置を講じる。 ○ ビュッフェ形式の食事において、料理をとりに行く際には携帯電話や鞄等の荷物を食卓や椅子の上に置いたままにしないようにする。 ○ ホテルでは、貴重品はレセプションや部屋備え付けのセイフティーボックスで保管するのが望ましい。ただし、場合によってはそれでも盗難や紛失にあうこともあるので、自ら所持すべきかあるいは預けるべきか、自身でり判断する。 ○ 一般的にホテルの室内には従業員が清掃のため出入りするので、室内外関係なく盗難の可能性が考えられる。また、たとえ盗難が発生してもホテル側は一切責任を持たないことを基本知識として心得ておく。 ○ 部屋を出る際には、貴重品を出しっ放しにせず、セイフティーボックスやスーツケースは必ず施錠すること。 ○ 旅行者が遭う犯罪被害の大半は、スリ、置引き、ひったくり、車上狙い等の窃盗 であるため、手荷物からは絶対に目を離さない、人混みの中では鞄は抱きかかえるようにして持つ、駐車車両の中に貴重品を放置しないなど、金品の管理を厳重にする。また、空港等のロビーでは、見知らぬ人から気軽に話しかけられることがあるが、これは、寸借詐欺(甘言や嘘を用いて、金銭の貸与を申し出て嘘の連絡先を教え、そのまま金銭を詐取する)や非合法なタクシー勧誘等である場合が多いため、安易に信用しないこと。 ○ 旅券(パスポート)は肌身離さず所持するとともに、常に所在を意識するなど、管理には細心の注意を払う(なお、旅券の写しを別途所持しておくことも必要)。紛失や盗難被害に遭った旅券は、偽変造ブローカーを通じて売買された後、密入国等に不正使用され、後日、真正な元の旅券名義人に思わぬ金銭的被害等が及ぶこともあり、また、その後の旅行日程を大幅に変更しなければならなくなるような事例もある。万一、紛失、盗難等の場合には、最寄りの警察署で紛失(盗難)証明書を発行してもらい、現地の日本大使館・総領事館へ連絡する。旅券再発行には戸籍謄本の取り寄せ等で発行まで数日かかり、その後、出入国管理局(イミグレ)での査証の取り直し、入国記録の照会等煩雑な手続きがある。旅券に代わる「帰国のための渡航書」は在外公館にて必要書類の有無により比較的短時間で発給可能であるが、現地出入国管理局での手続きは煩雑かつ時間を要する上、帰国経路も日本への直行が原則のため、その後の旅行日程があったとしても全てキャンセルせざるを得ないので、旅券は絶対に紛失しないようにする。 ○ なお、外務省では、3ヶ月未満の海外旅行者及び海外出張者等が、旅行日程・滞在先・連絡先などを登録することにより、滞在先の最新の海外安全情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、有事の際に緊急連絡などの支援を受けられる「たびレジ」というサービスを提供しています。または旅行予定はなくても海外安全情報は入手できる「簡易登録」も可能で、同登録では、メールアドレスと国・地域を指定するだけで、対象国・地域の最新海外安全情報メール、在外公館が発出する緊急一斉通報を入手可能となっていますので、ご利用ください。 たびレジ: https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ (「たびレジ」で検索) |
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○生活上の留意事項 (1)自宅における留意事項 (ァ) 使用人(メイド、運転手)雇用時の留意事項 当地では、自宅において身の回りの世話をする「使用人(メイド)」や自家用車の運転手を雇うことがあります。使用人を雇用する場合には、以下のことに注意してください。 ○ 使用人の善し悪しで外国生活の印象が多分に左右されがちであり、採用には慎重を期す。住居を選ぶ時と同様、使用人の平均給与等の予備知識を得ておくと良い。 ○ 身元のはっきりした者を採用するようにし、身分証明書等を確認し、コピーを保管する。 ○ 特に、運転手についても同様に、運転免許証、身分証明書のコピーをし、有効期限についても確認する。 ○ 雇用した使用人等の手引きにより自宅での盗難、車両の売却等も発生しています。また、問題を起こして解雇された使用人による合鍵作成、使用による犯罪も発生しています。使用人への鍵等重要な物品の貸与には慎重に検討する必要がある。 ○ なお、新型コロナウイルス感染症を含む各種感染症が流行っていることから、採用前に使用人に健康診断を受けさせておくことも大切であり、また、日頃からの健康管理についても留意させることも大切です。 ○ 門、ドアや窓は、在宅中であっても施錠しておく。鍵は自らが確実に保管し、仮に使用人に合鍵を預ける場合であっても、主寝室や貴重品を置いている部屋等の合鍵は絶対に渡さない。 ○ また、主人の許可なしに外部の者(使用人の家族であっても)を、家の中に入れないよう使用人には十分に注意しておく。 ○ 例え、警察官や警備員であっても、身分証明書を確認させるなどし、安易に家に入れないようにする。見知らぬ者からの家人の在宅を確認するような不審電話なども、安易に回答しないよう平素から指導する。 |
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(ィ) 緊急事態発生時の留意事項 犯罪者の侵入や犯罪被害に遭われた際には、以下のことに注意してください。 ○ 万一、在宅時に犯罪者等の侵入に気付いても、身の安全を第一として対処する。犯罪者のいる場所に姿を見せることなく、鍵のかかった部屋で出て行くことを待つか、電話で警察等に通報する。可能な場合には、すぐに電話連絡ができるように携帯電話や緊急連絡先を寝室内に常備する。それでも押し入って来た場合には、むやみに抵抗するなどせず、身の安全を第一にした対応をとる。 ○ 外出する際は、使用人等による盗難を防ぐ観点からも、主寝室や貴重品を置いている部屋等には必ず鍵を掛ける。貴重品などは主寝室や会社の金庫内で保管する。不心得な使用人や解雇した使用人の手引きによる犯行もあることから、鍵や貴重品の管理には十分に注意を払う。特に、長期間にわたり家を留守にするような場合は、知人や会社の同僚等に定期的に見回りをしてもらうように依頼することも検討する。 ○ 外出先から帰宅した際、施錠したはずのドアが開いていたり、窓が割られているなど不審な点が認められたら、すぐに家の中に入ることなく、警備員や警察、近隣の人に助けを求めるなど、未だ内部に犯人が潜伏していることを考慮し、十分に警戒した上で家に入る。 ○ 家の外から目立つ場所には高価な物を置かない。 |
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4.交通事情と事故対策 (1) 交通事情 スラバヤを含めインドネシアの道路交通事情は、道路整備が十分ではなく、その 上に車、バイク共に通行量が多く、運転マナーも日本に比べて良くありません。車の運転は全面的に運転手に任せ、極力自分では運転しないよう心掛けてください。また、自動車保険には必ず加入し、運転手には、平素から、安全運転に心掛けるよう十分に指導してください。また、運転手を使用した長距離移動の場合には、運転手に無理な運転をさせないためにも、休暇、休憩を十分取らせ、予め時間的なゆとりを持って行動してください。 (2) 事故発生時の対応要領、留意事項 ○ 自分の車が交通事故を起こした場合は、追突等の二次的事故が起こらないよう車両を路肩に移動させる等の安全を確保し、その上で、負傷者があれば、運転手に救護措置を行うよう指示してください。自動車保険に加入していれば速やかに保険会社と連絡を取り、事故の当事者はあくまで運転手であるので、示談交渉等については運転手に交渉させ、自分は安易に車外に出ないようにしてください。都市部以外で、事故を起こした場合、集団心理から付近住民が運転手に集団暴行を行う可能性もあるので、時と場合を判断して現場から早急に退避し、警察署に飛び込むなどの行動をとってください。このような観点からも、運転は極力自分では行わないようにしてください。 ○ 事故現場には瞬時に野次馬が集まることがあるので、可能な限りホテルの駐車場等の安全な場所に移動して示談等の交渉を行うよう運転手に指示してください。その際、特に事故現場では、相手を刺激するような言動は取らないでください。同乗者、付近のビルの警備員等に警察、病院等への通報を依頼してください。 ○ 軽微な物損交通事故であれば、基本的にはその場での示談となるが、解決がつかない場合や、後刻、示談に相手が応じそうにもないと判断される場合には、両当事者(当方は運転手のみ)揃っての警察への出頭を促すなど、臨機応変な措置をとることも必要となります。 ○ 人身交通事故の加害者となった場合は、周囲の状況(野次馬の参集状況等)や相手の負傷の程度等を勘案した上で、必要であれば、自分の車、タクシー等で負傷者を病院に搬送するなど、臨機応変な措置をとってください。 ○ 事故現場では、後日のトラブルを避けるため、相手の運転免許証や身分証明書記載事項、相手車両の車検証やプレート番号等を運転手に控えさせておくこと(保険への未加入者がほとんどである)。自分自身の身分事項について答える必要がある場合には、氏名、会社名及び会社の電話番号にとどめ、携帯電話番号、自宅の住所や電話番号は極力開示しないようにしてください。 ○ 警察において事情聴取を受ける場合には、通訳可能な同僚等を同伴し(可能な限り会社の顧問弁護士等を同伴させる)、供述調書等への署名を求められた際には、内容を十分に吟味、確認したうえで署名の可否を検討してください。 |
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5.暴動・テロ・誘拐対策 (1) デモ・暴動に対する留意事項 当地では、労働者による賃金値上げや不当解雇等、労働環境に関するデモが頻繁に行われています。その中で、デモ規制に対する警察の交通規制や、情勢によっては、デモ隊と治安部隊との衝突に発展する場合もあります。車で移動する際には、運転手にラジオニュースを聞かせるなどして最新情報を収集し、デモが発生している地域や道路は避け、迂回するよう心がけてください。また、このようなデモに対して、興味本位で近づくことは、デモ隊からの暴行等の被害のみならず、治安部隊による拘束(デモ隊と間違われた等)の可能性もありますので、絶対に行わないでください。 また、万が一、デモや暴動に遭遇した場合には、速やかにその場から退避してください。 |
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(2) テロに対する留意事項 前述のとおり、当地では、西側諸国権益や他宗教の施設、警察や軍等の治安機関、さらには、警備が比較的手薄な、いわゆる「ソフトターゲット」(ナイトクラブ、ディスコ、 ショッピングモール、デパート、ホテル、レストラン、バー等)と呼ばれる不特定多数が集まる場所や公共交通機関等を標的としたテロが発生しており、今後も、その発生が懸念されています。このような場所には極力近づかないように心掛け、利用する際には、 ○ 必要最小限の滞在を心掛ける。 ○ 周囲に不審な人がいないか、不審な物がないか注意を払い、少しでも不審な状況を察知したら速やかにその場を離れる。 ○ 周囲の状況に異変(他の大勢の客が逃げている、大きな爆発音が聞こえた、聞き慣れない乾いた破裂音が断続的に聞こえる等)を察知した場合には、その状況と反対方向に逃げる。 等を心掛けてください。 万が一、テロ事件に巻き込まれた際の一般的な心構え等については、次のとおりなので、参考とされてください。 |
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※銃乱射、爆弾テロ事件に対する一般的心構え ア 基本的な心構え~「危険予測」、「事前回避」、「常時警戒」 ○ 「いつ発生してもおかしくない」という危機意識を保持。 各種ニュースや現場の雰囲気に敏感になる。 ○ 渋滞や混雑を避け、常に非常口の場所を確認する習慣づけをする。 人混みを避けるのは群衆パニックに巻き込まれるリスクも軽減する。 ○ 万一事件に遭遇しても被害を局限化し、速やかに避難できる服装を着用する。ノースリーブ、半ズボン、サンダル履きは高リスクである。 ○ その場の雰囲気にそぐわない人物、異常に周辺を警戒する様子を見せる人物を見かけたら近づかない。不審な人、場所には近づかない、「変だ、妙だ」という雰囲気や気配に注意する。 ○ レストラン等へ入る際は、オープンスペースや出入口間際、ガラス戸等の近くを避け、厨房に近い場所や柱の近くの席を選ぶ。 ○ 不審物を見かけたら速やかに現場を離れ(直撃を避ける)、出来る限り現場から遠ざかる(爆風、破片を避ける)。可能であれば治安機関等に連絡する。 イ 銃乱射事件に関する対処法 ○ 無料動画サイト等であらかじめ銃器の発砲音を知っておく。小銃の発射音とピストルの発射音は全く異なる。連続した破裂音は危険サイン。 ○ 発砲音が聞こえたら直ちにその場に伏せる。 立ったままでは標的になる。伏せてから音源(襲撃者の位置)を探す。 不用意に動くと狙い撃ちされるので、犯人の注意を引かないようにする。 ○ 銃乱射事件への対応はまず「逃げる」 犯人に遭遇する可能性が低い、犯人から距離(数百m)がある場合は直ちに避難する。 ○ 避難する時間がない場合は「隠れる」 犯人が容易に入ってこないように出入口を出来る限りふさぐ。 電気を消し、カーテンを引いて内部に人がいるか分からないようにする。 携帯電話の着信音、振動通知機能、着信ライトは、相手に自身の存在を 気付かせるおそれがあるため、これら機能が反応しないようにする。必要であれば電源を切る。 ウ 爆弾テロ事件に関する対処法 ○ 爆発音が聞こえたら直ちにその場に伏せる。出来れば爆発方向から反対側に伏せる。 ○ 建物や障害物の陰に入る等して、可能な限り爆風・破片を避ける。鞄等があればそれで頭を保護する。 ○ 動けるようなら直ちに爆発現場から離れる。決して現場を見に行ったりしない。 ○ 時差式の爆発物が仕掛けられている可能性に注意する。 ○ 群衆パニックに巻き込まれない。将棋倒しに注意する。 特に各種催事会場(映画館・劇場・コンサートホールやナイトクラブなどの閉鎖空間)からの脱出時には注意する。 ○ 万一閉じ込められた場合は、 ・鼻と口を覆い粉じんを吸い込まないようにする。 ・携帯電話があれば、助けを求めるメッセージを送信し、その後は定期的に生存を伝えるメッセージを一定間隔で発信する。電池残量が不安なら必要時以外は電源を切る。 ・救助を呼ぶ場合は、人工的な音を一定の間隔で出すこと(声を出すのは体力を消耗するので物を叩いて生存を知らせる)。 |
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(3) 誘拐被害に遭わないための対策 世界において、我が国の価値=日本人の価値が政治的・経済的に高まっており、それだけ、日本人が海外において誘拐に遭う可能性が高くなっています。例えば、前述のとおり、インドネシアを含む海外において「日本人は裕福である」との認識は、未だ変わっていませんし、テロ組織や犯罪組織が、自らの政治的要求や組織の要求を通すために、日本人を誘拐する事案も世界各地で発生しています。 このような誘拐被害を未然に防ぐ基本は「個人の意識と努力」であり、即ち「目立たない」、「用心を怠らない」、「行動を予知されない」の三原則を守ることが重要となります。 過去の事例によれば、誘拐事件の発生前には、不審電話が続いたり、尾行されたり、また、自宅やオフィス付近に不審者・不審車両が現れ、下見をしたりと、必ず何らかの前兆があったと確認されています。そのため、被害の未然防止には、早期に危険性を認識し、常時警戒体制を保持し、常に周囲に注意を払い、この前兆を察知できるように努めることが重要です。 |
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○誘拐防止の手引き (1) 日頃からの注意 ○ ブラインド、カーテンの隙間から、周辺の様子を伺い、日常と異なる事柄に注意する習慣を身に付ける。 ○ 特に、道路・電話工事、物売り、勧誘等の人物、周辺の不審人物、不審車両や、長時間駐車中の車両、バイクがあれば、下見をしているということを念頭に、ナンバープレートの番号を控えておき、すぐに警察へ通報する。 |
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(2) 行動予定や個人情報の徹底管理 ○ 行動予定は一部必要な範囲以外には保秘を徹底する。時折、急な予定変更等をしてみて周囲の変化を察知する。 ○ 家族構成、住所、勤務先等は、必要な範囲以外にはみだりに知らせない。 |
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(3) 移動中の注意事項 ○ 自分で運転している時は勿論のこと、運転手付きであっても自分で周囲の状況に注意を払い、もし、不審な車両、バイク等の尾行等の不審な状況を察知した時には、警備員が常駐する大型店舗の駐車場等の安全な場所に停車し、速やかに警察へ通報する。 ○ 出勤・帰宅時間や経路を、できるだけ頻繁に変更し、誘拐企図者に対して隙を見せない行動を心掛ける。 ○ 運転手には車に乗ってから行き先を指示する。裏通りは避け交通量の多い道路を走ることを指示する。 ○ 車の窓は必ず閉め、やむを得ない場合は少しだけ開ける。ドアは必ずロックする。移動中、運転手だけが降車する場合は、運転手のドアだけロックを外し、運転手が降りたら直ぐにロックをかける。 ○ 窓ガラスに車内を見えにくくするフィルムを貼ることで、乗車しているかどうかを外部から分からなくする。 ○ 夜間の移動はできるだけ避け、どうしても移動が必要な場合は、夜間の路上駐車は避け、なるべく停車をしないような経路を運転手に指示する。 |
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6.緊急電話連絡先 (1)在スラバヤ日本国総領事館 開館時間中(8:00~16:45) 031-5030008(代表) 閉館時間中(夜間・休日) 0800-1401934 |
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(2)警察 110 【東ジャワ州警察(Polda Jatim) (Call Center 1500210)】 ●スラバヤ市警察(Polrestabes Surabaya) 031-3526011 ●シドアルジョ県警察 031-8957320(8963000)、パスルアン市警察 0343-7729010、パスルアン県警察 0343-742721、モジョケルト市警察 0321-322610(323913)、モジョケルト県警察 0321-322057、グレシック県警察 031-3974110(3976365)、マラン市警察 0341-331333(331313)、マラン県警察 0341-364211、プロボリンゴ市警察 0335-421245、バニュワンギ県警察 0333-417316、ンガンジュック県警察 0358-330770(324152)、クディリ市警察 0354-684351(687110)、クディリ県警 0354-391-001 【東カリマンタン州警察(Polda Kaltim) 0542-421220】 ●サマリンダ市警察 0541-51333、バリクパパン市警察 0542-421110) 【南カリマンタン州警察(Polda Kalsel) 0511-3354876】 ●バンジャルマシン市警察 0511-3259553 【北カリマンタン州】 ●タラカン市警察 0551-21128 (3)救急車 118 (4)消防 113 (5)ジュアンダ(スラバヤ)空港 031-2986200(ターミナル1) 031-2986700(ターミナル2) |
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(6)病院 ●シロアム病院(RSU Siloam Hospital Surabaya) 031-5031333 ●プレミエール病院(RSU Premier) 031-5993211 ●スラバヤ・ミトラクルアルガ病院(RS Mitra Keluarga Surabaya) 031-7345333 ●ナショナル病院(RS National Hospital Surabaya) 031-2975777 ●緊急移送サービス SOSインターナショナル 0361-710505(バリ)、021-7505973(ジャカルタ)、0542-765966(バリクパパン) |
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(7)東ジャワジャパンクラブ事務局 031-5615354 (8)スラバヤ日本人学校 031-8283408 |
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(9)タクシー Bluebird Group 031-3721234(5651234) |
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(10)電話番号問い合わせ 108 (11)その他 ●安全情報問い合わせ先 ・外務省海外安全相談センター +81-3-3580-3311(代表)内2902、2903 ・外務省ホームページ https://www.mofa.go.jp/mofaj/ ・外務省海外安全ホームページ httsp://www.anzen.mofa.go.jp/ ・NHKラジオ国際放送-NHKワールドJAPANホームページ https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/ja/radio/ ・NHK国際放送の最新の周波数表は、NHKのホームページで入手可。 https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/ja/radio/howto/ 放送時間(日本時間)(周波数) 2:00-5:00(17810kHz)、7:00-10:00(15280kHz)、10:00-15:00(11815kHz)、21:00-23:00(11630kHz) |
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(12)簡単なインドネシア語連絡用語 ●文章
●一口メモ 強盗 PERAMPOKAN(プランポカン) 泥棒 PENCURI(プンチュリ) 火事 KEBAKARAN(クバカラン) 暴動 KERUSUHAN(クルスハン)、HURU-HARA(フルハラ) 殺人 PEMBUNUHAN (プンブヌハン) すり COPET(チョペット) ひったくり PENJAMBRETAN(プンジャンブレタン) 誘拐 PENCULIKAN(プンチュリカン) デモ UNJUK RASA(ウンジュック ラサ) 喧嘩(団体間) TAWURAN(タウラン) |
III.在留邦人用緊急事態対処マニュアル
目 次
1.外務省の「危険情報」について 2.平素の準備と心構え 3.緊急時の対応 |
1.外務省の「危険情報」について 「危険情報」は、渡航・滞在にあたって特に注意が必要と考えられる国・地域に発出される情報で、その国の治安情勢やその他の危険要因を総合的に判断し、それぞれの国・地域に応じた安全対策の目安をお知らせするものです。危険情報でであ、対象地域ごとに4つのカテゴリーにおる安全対策の目安が冒頭に示されます。また、本文中には危険情報を出している地域ごとの詳細な治安情勢や具体的な安全対策などの情報を掲載しています。 外務省海外安全ホームページ https://www.anzen.mofa.go.jp/ |
○「レベル1:十分注意して下さい。」 その国・地域への渡航、滞在に当たって危険を避けていてだくため特別な注意が必要です。 ○「レベル2:不要不急の渡航は止めて下さい。」 その国・地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに、十分な安全対策をとってください。 ◯「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」 その国・地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。(場合によっては、現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備を促すメッセージを含むことがあります。) ○「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」 その国・地域に滞在している方は滞在地から、安全な国・地域へ退避してください。この状況では、当然のことながら、どのような目的であれ新たな渡航は止めてください。 なお、当館管轄地(東ジャワ州、東カリマンタン州、南カリマンタン州、北カリマンタン州)は、現在「レベル1:十分注意してください」に区分されています。 |
2.平素の準備と心構え (1)インドネシア人との接し方 まず在留邦人が暴動の標的になったりすることがないように普段の言動に注意し、日本人社会が当地社会において歓迎される存在と思われることが安全確保の大前提です。他方、反華僑暴動等、他の東アジア諸国での問題に関して、日本人が巻き込まれるケースがあります。また、身近なところでは、使用人、職場の現地職員等との日常の接触の積み重ねが極めて重要です。特に、緊急事態においては、彼らからの支援は必要不可欠なので、平素より反感を持たれたり、公共の場で眉をひそめられるような行為は厳に慎み、彼らとの信頼関係を構築することに心掛けてください。 |
(2)連絡体制の整備 ア 在留届の提出 3ヶ月以上当地に在留する場合は在スラバヤ総領事館へ在留届を提出してください。在留届が提出されていないと、連絡先が分からないため、当館からの重要な連絡ができず、緊急事態に関する情報が得られないおそれがあります。 |
イ 情報入手方法の確立 緊急事態の発生時は、いかに正確な情報を入手し得るかが重要な鍵となります。在留届に記載したメールアドレスには、緊急事態発生時、在スラバヤ総領事館から安全情報メールが配信されます。在留届に記載していない家族などのメールアドレスへの受信については「たびレジ」を通じて登録することができます。また、旅行や出張で在留地を離れる場合は旅先を管轄する公館の「たびレジ」への登録を励行する等情報の入手方法を確立しておいてください。 |
ウ 緊急連絡先の報告 在スラバヤ総領事館からの緊急連絡は、在留届に基づいて行います。届出内容等に変更があれば速やかに変更届を提出してください。変更届は、外務省ホームページ( https://www.ezaisyu.mofa.go.jp/ )にてオンラインでも受け付けています。 |
エ 連絡手段の確認 緊急事態はいつ起きるか分からないので、日頃から家族間、会社内で仲間 内の緊急連絡方法も決めておきましょう。また、お互いの所在を極力明確にするようにしておいてください。 |
オ ラジオの準備 緊急事態発生時には、電話やインターネットが不通となることがあります。そのような場合には、NHK海外放送(NHKワールド、ラジオ日本等)により必要な情報入手や親族からの連絡を受け取ることが可能です。そのため、電池での使用が可能な短波、FM受信用ラジオを準備しておくことをお勧めします。普段から周波数や放送時間帯を把握し、ラジオの取り扱いにも慣れておいてください。(II6(11)参照) |
(3)一時避難先の検討 常に、テレビ、ラジオ、メディア等の情報を収集するように心掛け、治安の不安定な地域や場所を把握し、危険な場所には近づかないようにしてください。万が一、混乱等に巻き込まれそうになった場合、取り敢えず何処に避難するのがよいかは、その時の状況など(勤務先にいるか、自宅にいるか等)によって異なります。治安当局の建物、在スラバヤ総領事館、スラバヤ日本人学校、東ジャワジャパンクラブ(EJJC)、日系企業事務所、ホテル、近隣の邦人宅、親しくしている現地の人の自宅等の位置関係を日頃から頭に入れておき、万が一に備えてシミュレーションをしてください |
(4)災害に対する備え 当地は、日本と同様、地震や津波、火山噴火等の災害が発生するおそれが高い地域です。災害については、発生を防ぐことはできません。発生時、いかに被害を少なくするか、避難先での生活を困らないようにするか、平素から「減災」の意識を持ち、防災用品、避難時の持出用品の準備、さらには、新型コロナウイルス感染症対策に必要なマスクやアルコール消毒等の用品を準備しておいてください。また、災害発生時の避難経路や家族の行動についても、事前に確認しておいてください。 |
(5)旅券等携行品及び非常用物資の準備 ○ 旅券、現金(米ドル、円、ルピア等)、貴金属等の貴重品等は直ちに持ち出せるよう金庫等にまとめておき、下着等最低限必要な物も直ちに持ち出せるよう予めナップ・ザック等に纏めておく。 ○ 旅券は、常に有効期限が6ヶ月以上残っていることを確認し(6ヶ月以下の場合には大使館又は総領事館にて切り替えの申請を行う)、出国・再出入国許可、滞在許可証(KITAS)等も期限が切れる前に更新しておき、いつでも持ち出せるようにしておく。これら書類の更新手続中に、緊急事態や思わぬ事態が発生し、急遽出国しなければならなくなった時に備えて、必ずコピーを取っておく。旅券の最終頁の「所持人記載欄」は漏れなく記載しておく。下段に血液型も記入しておく。旅券が手元にない場合「帰国のための渡航書」を総領事館に請求できるが、「渡航書」は、日本までの直行に限られる。旧旅券は失効するためインドネシア再入国や滞在のために、査証あるいは滞在許可を取得する必要が生じることがあるので注意しておく。 ○ 現金は、家族分の航空券購入用の米ドルまたは円(ルピアでの支払いを拒否されたり、クレジット・カードは使用できなくなる可能性大)を常に用意しておく。 ○ 緊急時には一定期間自宅での待機が必要になることもあるので、非常用食糧・飲料水、医薬品、燃料等を最低限一週間分程度は準備しておく。 ○ 避難する場合、服装は肌の露出部分が少なく、行動しやすいことが必要。手荷物は制限して、両手を自由にしておくことが望ましい。 ○ 自動車は常に整備し、燃料は常時燃料タンクに半分以上残っているよう早め早めに給油しておく。 |
3.緊急事態発生時の対応 |
当地において緊急事態が発生した場合、在スラバヤ日本国総領事館から、緊急事態の事案種別や現状、国外避難に関する情報等、必要な情報を発信します。よって、前述の「在留届の提出」や「たびレジへの登録」を必ず行っておいてください。 また、万が一、緊急事態に巻き込まれたり、負傷した等が発生した場合には、前記の在スラバヤ日本国総領事館の連絡先へ連絡してください。 |
(1)緊急時の行動 ア 心構え 緊急事態が発生し、または発生する虞のある場合には、努めて平静を保ち、 自らも各種メディアからの情報に耳を傾け、決して流言飛語に惑わされたり、群集心理に巻き込まれないように心掛け、当館からの大切な情報を漏らさないように留意してください。 |
イ 情報の把握 (ァ) 危険情報の提供 外務省では、海外における日本人の安全対策の一環として、海外の国・地域の治安や安全に関する情報提供を行っています。その中でも特に、治安の著しい悪化や災害、騒乱、その他の緊急事態が発生し、または発生の可能性が高まっていると判断される場合には、上述の「危険情報」を発出します。 極めて重要な渡航情報や危険情報、または当地で大きな事件等が発生した場合の自宅待機・退避等の指示等は、当館よりメールや直接連絡等により伝達する予定です。東ジャワ州については、EJJC会長と協議の上、EJJCから一斉メールを発出することもあります。 (ィ)各自による情報収集 当館からの連絡は、電話連絡が不可能な場合には、NHK国際放送等、その他の手段により通報を試みるので、NHK国際放送等は常に受信出来るようにしておいてください。また、緊急事態発生の際には、NHK国際放送と同時に、現地メディアの報道、外国メディアの報道等による情報収集を各自心掛けてください。但し、近年では、SNS等において、誤った情報の拡散等による混乱も見受けられます。SNS等の情報は鵜呑みにせず、友人知人や在スラバヤ日本総領事館等に真意を確認する等、情報の取捨選択を行ってください。 ※実例:2022年10月1日、東ジャワ州マラン市のサッカー場で発生した多数の死傷者を伴う暴動事案では、暴動の原因が日本人選手の決勝ゴールであったため、同市を日本人が訪れると相手チームのサポーターに襲われるとの情報が日本人コミュニティの中で拡散しましたが、当館が地元警察等に確認したところ、そのような事案の発生は皆無であり、完全に誤った情報でした。 |
ウ 在スラバヤ日本国総領事館への通報等 (ァ) 情報提供の依頼 自身で見聞きした緊急事態に関する情報については、大小を問わず、在スラバヤ日本国総領事館へ連絡してください。その情報は、他の在留邦人の方にとって、貴重な情報となります。また、在スラバヤ日本国総領事館への連絡が困難な場合は、EJJC事務局への連絡でも構いません。 また、自分や家族、または他の在留邦人の方の生命・身体・財産に危害が及ぶ、または及ぶおそれがある場合には、速やかに、その場から離脱する等、まずは身の安全を確保したうえで、当館へ連絡をしてください。その際、このような事案が発生している場所や被害に遭われた、または遭う虞が高い方の人数等についての情報提供をお願いしいます。 緊急事態発生時には、皆様からの情報が必要です。この情報に基づき、当館は、在留邦人の所在や安否確認、避難情報等、必要な情報を伝達する事が可能となりますので、積極的な情報提供をお願いします。さらに、緊急事態発生の際には、お互いに助け合って対応に当たることが必要となります。当館より在留邦人の方々にも種々の助力をお願いすることもあるので宜しくご協力をお願いします。 |
(ィ) 短期滞在者等在留届を提出されていない邦人への対応 短期滞在者等のうち、本邦の派遣元企業・当地の受入れ企業等の所在が明らかな場合には、それらを通じて、本人に情報の伝達を依頼することとなります。 また、在留届を提出されていない在留邦人、旅行者、受け入れ先の不明な短期出張者などに対しては、主要ホテル等を通じ、紙による張り出し等の方法で伝達することも想定されます。但し、このような伝達の確実性が低い方法の場合、速やかな情報伝達に至らないことも考えられますので、事前に前述の「たびレジ」への登録をお願いします。 |
(ェ) 緊急事態での注意事項 ○ 銃撃戦になった場合、または銃撃音が近くに聞こえるような場合は、みだりに窓から顔を出したりしない。流れ弾、跳弾は屋根を貫通するので、周りに壁がある部屋に当座の食糧、水等を準備し、籠城する。 ○ 家屋に騒乱当事者が侵入し、物品を要求された場合には、抵抗しない。 ○ 家屋の中にいては危険な状態となり、やむなく屋外に脱出する場合には、白旗を状況に応じ掲げることも身を守る一つの知恵。なお、過去のテロ事件において、被害邦人が日本人である旨を訴えたもののテロリストに射殺されたケースもあるため、日の丸の掲出や邦人である旨を呼びかける場合は状況をよく観察したうえで慎重に行う。 ○ 戸外で暴徒を見かけた場合には、直ちに彼らから遠ざかるか、その余裕がない場合には、近隣の家に助けを求める。 |
(ォ) 国外への退避 ○ 引き上げ等のタイミング 「レベル4:退避して下さい。渡航は止めてください。(退避勧告)」または「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」が発出された場合は勿論、それ以前の状態においても危険を察知した段階で各自の判断で引き上げることを特にお勧めします。華人や他の外国人の退避者で混乱する前にタイミングを失しないよう国外等に退避してください。 なお、「レベル4:退避して下さい。渡航は止めてください。(退避勧告)」が発出された場合には、一般の商業フライトが運行している間に、商業フライトを使って可能な限り早急に国外へ退避してください。 |
(ヵ) 在留邦人の集結 緊急事態が切迫し、当館が退避または退避のために適切であると判断した場合には、当館からの指示の下に残留された在留邦人の方には一定の場所に一時集結して頂くことも想定されます。何処に集結して頂くかは、具体的状況によりますが、このような場所として、当館、総領事公邸、日本人学校、指定するホテル、アパート等が考えられます。 このような場合、可能であれば非常用物資を持参のうえ、自力で一時集結場所に集合していただくことが想定されますが、道中の身の安全確保は各自の判断でお願いします。なお、緊急時には自身及び家族の生命、身体の安全を第一に考え、その他の携行荷物は必要最小限にお願いします。 |
【緊急事態に備えてのチェックリスト】
1 旅券(パスポート)
□ 6ヶ月以上の残存有効期間があること
□ 旅券の最終ページの「所持人記載欄」に必要事項を記入してあること
2 現金及び貴重品(貴金属、預金通帳、クレジットカード等)
□ 家族全員が当分の間(10日程度)、生活するのに必要なルピア貨(少額な額面を含む)
□ 外貨(米ドル、日本円等)
3 自動車
□ 常時整備しておく
□ 十分な燃料の確保
□ 懐中電灯、地図、ティッシュペーパー等
□ 自動車を所有していない方は、近くに住む自動車を持つ方と平素から連絡を取り、必要な場合、同乗できるよう相談しておく
4 その他携行品
□ 携帯電話及び充電器
□ パソコン
→避難した場合には、避難先で電源が確保されない、電力が安定的に継続して供給されないことが十分想定されることをあらかじめご留意ください。
□ 衣類、着替え(長袖、長ズボンが望ましい。動きやすく、殊更人目を引くような華美なものではないもの。麻、綿等吸収性、耐暑性に富む素材が望ましい。)
□ 履物(動きやすく靴底の厚い頑丈なもの)
□ 洗面用具(タオル、歯磨きセット、石けん等)
□ 非常用食料等
→家族が当分の間(2週間程度)、自宅待機する場合を想定して、米、調味料、缶詰類(及び缶切り)、インスタント食品、粉ミルク等の保存食及びミネラル・ウォーター等。自宅から他の場所へ避難する際には、この中から缶詰類、インスタント食品、粉ミルク、ミネラル・ウォーター、大型の水筒等を携行するようにしてください。
□ 医薬品等
家族用常備薬の他、常用薬、外傷薬、消毒用石けん、衛生綿、包帯、絆創膏等
□ ラジオ(ラジオジャパン、BBC、VOA等の短波放送が受信できる電池仕様のもの及び予備電池)
(参考)FM放送を受信できる携帯電話もありますので、ご自身が所持している携帯電話にラジオ受信機能があるかどうかを確認しておくようお願いします。
□ その他
懐中電灯、ライター、ろうそく、マッチ、ナイフ、缶切り、紙製の食器、割り箸、固形燃料、簡単な炊事用具、防災頭巾(頭をカバーできるもの)、緊急連絡先リスト(住所、電話番号)、市販されている居住地の地図等。